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J1 第29節

9月18日(土) 19:01 Kick off

豊田ス

2 - 1

名古屋

  • 1-0
  • 1-1
試合終了

横浜FM

見どころ・戦評

記事提供:SOCCER DIGEST WEB

【警告】名古屋=マテウス(19分)、米本(73分) 横浜=レオ・セアラ(42分)、小池(52分)、喜田(55分)<br />
【退場】名古屋=なし 横浜=なし<br />
【MAN OF THE MATCH】中谷進之介(名古屋)


[J1リーグ29節]名古屋2-1横浜/9月18日(土)/豊田スタジアム

【チーム採点・寸評】
名古屋 6.5
押し込まれる時間帯は長かったが、決して引いて守り倒すだけの試合にはしなかった。効果的な形での加点にはこのところの攻撃面での成長も見られ、勝負強さは日々増している。

【名古屋|採点・寸評】 
GK
1 ランゲラック 6
スーパーセーブの機会は少なかったが、自分がさばくべきシュートやクロスを堅実に処理し、守備陣に不安を与えなかった。

DF
6 宮原和也 6
前田大然を相手にしても守備に冷静さを欠くことは少なく、きっちり封殺。プレスに囲まれても焦らないボールさばきも良く、攻守の流れを崩さなかった。

MAN OF THE MATCH
4 中谷進之介 6.5
勝利の流れを生み出すセットプレーでの得点には「小学校時代にやっていたストライカーの血がよみがえった」と自画自賛。守備面ではクロス対応、対人、ボランチ周辺の空いたスペースを潰す守備と広範囲にプレーし、勝利の立役者となった。
 
20 キム・ミンテ 6
中谷との連係もスムーズで横浜の流動的な守備に対峙。ゴール前での高さ、中谷が動き回る分のカバーリングと巧みにこなし、守備陣を安定させた。

23 吉田 豊 6
エウベルとのマッチアップには手を焼いていたが、決して自由は与えていない。速い攻撃への対処が実に的確で、攻撃面を支える運動量もしっかり整えて勝利に貢献した。

MF
15 稲垣 祥 6.5
中盤の底から守備全体をマネジメント。守備面では激しく潰す場面とスペースを消す部分のバランス取りが素晴らしく、周囲を操るコーチングも非常に効果的だった。

5 長澤和輝 6(62分OUT)
稲垣とは縦関係に近いポジションバランスでプレーし、相手のビルドアップに対するフィルターとして奔走した。球際はあくまで激しく、もみ合う場面もあったが一歩も引かず。先制の場面ではコーナーキック後の稲垣のボールに上手く合わせてチャンスを拡げた。
 
17 森下龍矢 6(76分OUT)
すっかり2列目の定位置を得た感があるが、この日も特徴を存分に発揮した。ボールを持ち出すスピードと判断力、周囲との連係をとる力が高く、アグレッシブなプレーで潤滑油として大いに機能した。

FW
16 マテウス 6(76分OUT)
激しく速く強く。本来のプレーが戻ってきた印象。シュートやセットプレーにも迫力が出てきて、パワーヒットがあるからこそ、先制の場面のような変化を付けたコントロールキックの効果も増す。

25 前田直輝 6.5(62分OUT)
ややラフな展開にもなった前半もクールに試合を進めることに徹し、後半頭のチェイシングでシュヴィルツォクの得点をお膳立て。このところは試合に対する影響力が高く、62分間のプレーでもその貢献度も絶大。

40 シュヴィルツォク 6.5(87分OUT)
前半は激しくタフなプレーの連続にいら立つ場面の方が多かったが、後半開始すぐの決定機を冷静に決めるあたりは点取り屋としての質の高さを感じる。得点後は落ち着き払い、味方を活かすプレーも好印象だった。
 
交代出場
MF
2 米本拓司 6(62分IN)
前半からタフにプレーしてきた長澤に代わって入ると、それ以上のタフさで中盤に厚みをもたらした。

FW
10 ガブリエル・シャビエル 5.5(62分IN)
スピードと収まりの良さをカウンターの中で発揮したかったが、この日はややプレ―が軽かったイメージも。疲労で周囲のフォローも少なかったこともあったが、もう少しボールを持っての質を見せたかった感はある。

DF
14 木本恭生 ―(76分IN)
攻勢を強める相手の布陣変更に対し、今日はボランチではなく3バックの中央に入ってゴール前を固めた。高さを生かし、シンプルにプレー。

FW
11 相馬勇紀 ―(76分IN)
スピードと強度が支配する試合の中では、持ち味が存分に出せる展開ではあった。時折突破は見せたが試合の流れに乗りきれたかと言えばもう一歩。

FW
44 金崎夢生 ―(87分IN)
ギリギリの攻防を繰り広げる終盤に入り、泥臭く前線で身体を張った。本来のプレーに近いパフォーマンスは、試合の流れを理解したものでもあった。

監督
マッシモ・フィッカデンティ 6.5
セットプレーでの失点はあったが、攻守における駆け引きとプレー強度の高さをうまくチームに表現させ、勢いのある2位横浜を相手に快勝と言えるゲームを作り上げた。

※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。 


 
【チーム採点・寸評】
横浜 5.5
負けたので減点としたが、試合内容はマスカット監督の言う通り良い面がたくさんあった。2点を追う後半、選手交代後で流れを呼び込み、前半にも増して迫力があったが、名古屋との我慢比べに負けたという印象。

【横浜|採点・寸評】
GK
1 高丘陽平 6
失点はどちらもノーチャンス。広いプレーエリアで攻撃的なチームを支え、自らもカウンター対応に努めた。フィールドプレーヤーのようなボールさばきで、攻撃的なスタイルをGKとしても体現。

DF
25 小池龍太 6
押し込んだ攻撃では必ずと言っていいほどペナルティエリア前でパスワークの一員に。戻りの速さも特筆もの。後半の攻勢の時間帯では、もう少しクロスなどにも積極性が欲しかったが。

24 岩田智輝 5
シュヴィルツォクとのマッチアップを實藤と案分し、ギリギリの激しさで強度の高い守備を実現。しかし後半開始1分に満たない時間での痛恨のミスは、チームの敗因となってしまった。
 
19 實藤友紀 6(80分OUT)
シュヴィルツォクとのマッチアップは危ない場面がありながらも、常にアグレッシブに立ち向かって五分の出来。交代は反撃のため、出来は悪くなかった。

5 ティーラトン 6.5
ポゼッションが深まる中で右サイドハーフの位置でプレーすることも多々。そのセンスはサイドバックの枠を完全に超えている。ゲームメイカー、セットプレーのキッカー、クロッサーとプレーの幅も広い。

MF
6 扇原貴宏 6(69分OUT)
ポゼッションの中ではボールを引き取って縦に仕掛けられる味方へと冷静なつなぎ。サイド深くへのフォローも厚く、幅広い貢献度。後半には惜しいシュートも放ち、力は見せた。

8 喜田拓也 6
縦幅に広いプレーエリアでボールに常に絡んでは攻守の切り替えでもチームを助けた。後半はやや熱くなる場面もあったが、キャプテンとしての意地を感じた。
 
10 マルコス・ジュニオール 5.5(69分OUT)
得意のフリックは読まれていた感はあったが、バイタルエリアでの落ち着きとボールを収める力はやはり脅威。だが決定的な仕事はできないままに交代に。

FW
7 エウベル 6(80分OUT)
吉田豊のハードマークをかいくぐる数は一度や二度ではなかったが、決定的な仕掛けをもっと増やしたかったところ。後半も右サイドで躍動するも、あと一歩が足りなかったか。

9 レオ・セオラ 6
シュートチャンスはあっても常にマークを背負ってのプレーで精度がなかなか上げられず。後半には巧みな反転からの決定機もあったが、相手GKの好セーブにあう。

38 前田大然 5.5(55分OUT)
ボールを受けて仕掛ける数、ボールを奪って攻撃を生む数は図抜けていたが、フィニッシュワークの精度が今一つ。名古屋の引いた守備にもスピードは活きたが、画竜点睛を欠いた。
 
交代出場
FW
17 宮市 亮 5(55分IN)
地元でのJリーグデビューはほろ苦いものに。インテンシティの高い試合に入り込めず、ボールを触る機会は途中出場のFWとしては少なすぎた。

MF
14 天野 純 6(69分IN)
中盤をさらに攻撃的にすべく投入され、ボールの動きを加速化。セットプレーで杉本のゴールも演出し、反撃の風を起こした。

FW
41 杉本健勇 6(69分IN)
6.5点をつけてもいいぐらいの活躍。レオ・セアラとのツートップを1.5列目の位置取りで上手くコントロールし、セットプレーでは自ら得点。ボールの収まりどころとしても名古屋を苦しめ、あと一歩で同点の決定機も生み出した。

FW
18 水沼宏太 ―(80分IN)
相手も警戒していたクロスを上げる機会があまりなく、効果的な働きはできず。流れにはきっちり乗ってプレーしたが、脅威にはなれなかった。

DF
27 松原 健 5.5(80分IN)
前への圧力を出したい狙いでセンターバックで起用され、高さを生かした守備と右サイドの攻撃に厚みを出す役割を担ったが、時間はあまりにも少なかった。

監督
ケヴィン・マスカット 6
分厚い攻撃で内容的には支配するものにはできていた。杉本の起用法も当たり、チームに新たなオプションを増やせたのは収穫か。ただ、結果だけが伴なわない残念な試合だった。

※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。

取材・文●今井雄一朗(フリーライター)
 

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