見どころ・戦評
[J1リーグ29節]清水2-1仙台/9月18日(土)/アイスタ
【チーム採点・寸評】
清水 6
ポゼッションが思うようにできず、ボールをうまく前に運べていなかったが、相手の隙を突いて2トップで2得点。苦しい時間もなんとか耐え抜き、内容はともかく6ポイントマッチに勝ち切ったのは非常に大きい。
【清水|採点・寸評】
GK
37 権田修一 6
カルドーゾのシュートはリフレクションもあって止めきれなかったが、その他では終始安定したプレーを継続。後半下がりがちになった守備陣を落ち着かせた。
DF
4 原 輝綺 6
右サイドで厚みのある攻撃ができず、クロスまで至るシーンも少なかった。守備では粘り強い対応を続け、途中で右膝を傷めたが最後まで踏ん張った。
5 ヴァウド 6
ビルドアップの面で物足りなさが目立ったが、押し込まれた中で空中戦でも足下でも強さを発揮。流れの中からは得点を与えなかった。
38 井林 章 6.5
ビルドアップの質をなかなか上げられなかったが、CKからニアで競り勝って先制点をアシスト。耐える時間帯でも周囲を動かしながらよくしのいだ。
7 片山瑛一 6
左サイドでホナウド、鈴木唯とのトライアングルは機能したが、なかなか崩しきるところまではいけず。守備では冷静な対応を続けた。
MF
MAN OF THE MATCH
33 松岡大起 6.5
中盤でのボール奪取、セカンドボールの回収、カウンターを防ぐプレーなどで大きな働き。攻撃にもよく絡み、終盤に自ら決定機を作るなど、プレッシャーのかかる試合で20歳のボランチが一際強い闘争心でチームを引っぱった。
3 ホナウド 6
際立つプレーはなかったが、攻守にコンスタントなプレーを続け、後半は攻撃に絡むシーンやシュートにつながるパスを増やした。
MF
16 西澤健太 6
サイドを攻略するシーンは少なかったが、CKから先制点をお膳立て。後半はウイングバックのような形で守備に回る時間が多くなったが、カウンターの起点となるパスも見せた。
23 鈴木唯人 6(90+7分OUT)
2試合ぶりに先発に戻って左MFに。ボールを前に運ぶ力という面で違いを見せて、チャンスメイクの回数も比較的多かった。
FW
24 藤本憲明 6.5(68分OUT)
中盤で受けてキープする働きを果たし、献身的な守備でも貢献。諦めない前からのチェイスでGKのミスを突き、決勝点(移籍後初ゴール)を奪った働きはMOM級。
9 チアゴ・サンタナ 6.5(81分OUT)
ビルドアップが今ひとつの中、前線でよく収めて味方を助けた。そして難しいボールにうまく合わせて3試合連続ゴールとなる先制点をゲット。首を痛めて交代したことが心配される。
交代出場
FW
10 カルリーニョス・ジュニオ 5.5(68分IN)
怪我でピッチを離れていたが2か月ぶりに復帰。初めは消えていたが、徐々にエンジンがかかって終盤はディサロとのコンビで良い形も作った。
FW
19 ディサロ燦シルヴァーノ -(81分IN)
ケガから復帰して8試合ぶりの出場。裏への飛び出しやポストプレーで奮闘し、守るだけではない時間の使い方に貢献した。
MF
26 滝 裕太 -(90+7分IN)
3バックになっていた中で右シャドーに。出場時間が短く、採点要素なし。
監督
ロティーナ 6
難しい試合で望むような試合運びには導けなかったが、仙台のシステム変更にも対応させて辛抱強い戦いで9試合ぶりの勝利につなげた。
【チーム採点・寸評】
仙台 5.5
前半から組織的な守備で清水の攻撃をある程度抑えていたが、警戒していたセットプレーから失点。後半はシステムを3-4-2-1に変更して攻勢を強めたが、最後の詰めを欠いてミスからの失点分を取り返しきれなかった。
【仙台|採点・寸評】
GK
27 ヤクブ・スウォビィク 5
防ぐべきところはきっちりと防いでいたが、痛恨のミスで決勝点を献上。それでも、その後は冷静なプレーを維持した。
DF
4 蜂須賀孝治 5.5(81分OUT)
前半は攻撃にあまり良い形が作れず、失点シーンではサンタナにつききれなかった。ひとつ前(右ウイングバック)に上がった後半は、クロスを増やしたが決定機には至らず。
5 アピアタウィア久 5.5
サンタナのポストプレーは抑えきれなかったが、カバーリングでは能力を発揮。前半のFKからのヘッドは枠に飛ばせず、終盤はファウルが増えて清水に攻める時間を与えた。
16 吉野恭平 6
前への積極的な守備や攻撃で持ち上がる姿勢を見せてチームを鼓舞。後半には惜しいシュートも放った。
14 石原崇兆 6
奪った後やボールを受けたときのプレーが安定して、カウンターの起点にも。後半は左ウイングバックとなって惜しい場面も作った。
MF
17 富田晋伍 5.5(56分OUT)
最終ラインに下がって組み立てに絡むなど黒子的なプレーが多くなったが、違いを見せるには至らず早めに交代。
6 上原力也 6.5(81分OUT)
配球役として攻撃を牽引しつつ、セットプレーのキックでも何度か好機を演出し、その1本が得点につながった。
MF
18 中原彰吾 5.5(HT OUT)
リスタートから恐さのあるブレ球シュートも見せたが、あまり目立つ働きは見せられず前半のみで交代。
26 加藤千尋 5.5(56分OUT)
左サイドバックで先発して後半から右シャドーに。献身的な守備を続けて危ない場面も止めたが、攻撃では大きな仕事を見せられなかった。
FW
33 フェリペ・カルドーゾ 6.5
身体の強さとシュートのパンチ力で前半から恐さを発揮。CKから冷静に移籍後初ゴールを決め、チームに勢いをもたらした。
15 西村拓真 5.5
よく動いて守備でもかなり貢献していたが、チャンスに絡むシーンは増やせずシュート0本。強い気迫を見せたが、結果にはつながらなかった。
交代出場
DF
3 福森直也 6(HT IN)
後半からシステムが変わって3バックの左として古巣戦に初出場。好フィードやゴール前まで攻め入ったシーンもあり、部分的に持ち味を発揮した。
MF
7 関口訓充 6(56分IN)
右シャドーに入り、攻守両面で前に前にという姿勢を見せてチームを勢いづけた。81分から慣れない右ウイングバックに移ったがアグレッシブさは継続。
MF
8 松下佳貴 5.5(56分IN)
ボランチの位置から積極的に前に絡み、バイタルエリアからのシュートチャンスが2回あったが、どちらも枠を捉えきれず。終盤はアンカーに移行して組み立て役に。
FW
11 赤﨑秀平 -(81分IN)
投入と同時にシステムが3-5-2に変わり、右シャドーの位置に。カウンターからチャンスを作るシーンもあった。
FW
19 皆川佑介 -(81分IN)
2トップの一角に入ったが、高さを生かすシーンはあまりなかった。最後にひとつ惜しい形があったが、シュートは味方に当たってしまった。
監督
手倉森誠 6
前からの守備で清水のビルドアップを制限させることに成功し、後半は3バックに変えてチャンスを増やしたが、流れとは関係ないところからの2失点目は計算外だった。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
取材・文●前島芳雄(スポーツライター)
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