見どころ・戦評
[J1リーグ30節]清水0-2神戸/9月24日(金)/アイスタ
【チーム採点・寸評】
清水 5.5
前半はボールを支配されたが、後半は持ち直し、神戸のシュートを4本に抑えたのは悪くないところ。だが、失点の仕方が淡泊なところとチャンスを決めきれないという課題は持ち越されたまま、勝ちきれない結果につながっている。
【清水|採点・寸評】
GK
37 権田修一 5.5
2失点はどちらもリフレクションがあったが、2本目は止められた可能性もあり、枠内シュート2本で2点取られたのは残念なところ。
DF
4 原 輝綺 6
34分に決定機につながるクロスを入れるなど攻撃面では良い働きが目立ったが、2失点はどちらも自分のサイドからで、戻り遅れも少し気になった。
5 ヴァウド 6
いつも通りの球際の強さを発揮し、危ないところを止めたシーンが目立った。65分の大迫のシュートブロックも大きかった。
38 井林 章 5.5
守備を統率しながら中央を締めて決定機はあまり与えなかったが、結果的には2失点。1失点目は自分の足に当たって入るなど不運な面もあった。
7 片山瑛一 5.5
神戸の右サイドが強力で守備の比重が多くなったが、ゴール前では堅実に対応。サイドチェンジやカウンターから攻撃に絡んだが、左サイドで良い連係や崩しは作れなかった。
MF
33 松岡大起 5.5
バイタルエリアのスペースは締めて守備で大きな破綻はなかったが、神戸の個の力が高かったこともあってボールを奪いきるシーンはいつもより少なくなり、攻撃面も物足りなかった。
3 ホナウド 5.5(81分OUT)
中盤のスペースをよく埋めて、サイドチェンジからチャンスにつなげたシーンもあったが、前方向へのパスは回数も成功率も今ひとつ。もう少し攻撃のスイッチを入れる仕事を期待したい。
MF
16 西澤健太 6(87分OUT)
精力的に動いてセットプレーのキック、クロス、シュートなどで光るプレーがあり、清水では最も多くチャンスに絡んだ。
32 ベンジャミン・コロリ 5.5(81分OUT)
相手のギャップで受けて味方につなぐシーンは何度か見せたが、そこからチャンスにつなげられず。片山との距離感や連係も今ひとつだった。
FW
23 鈴木唯人 5.5(71分OUT)
藤本が契約上の制限で出られなかったため、セカンドトップでの出場。中盤でキープして攻撃につなげるプレーはいつも通りだったが、その先では効果的な仕事を増やせなかった。
9 チアゴ・サンタナ 5.5
厳しいマークを受けた中でもビッグチャンスを2度迎え、とくに2本目を外したのは痛恨。期待に応えられず、4試合連続ゴールは逃した。
交代出場
FW
10 カルリーニョス・ジュニオ 5.5(71分IN)
初めはセカンドトップに入り、その後左MFに。良いクロスもあったが、攻撃を活性化する働きはできなかった。
MF
6 竹内 涼 -(81分IN)
積極的に攻撃に絡んでヘディングシュートも見せたが、2失点目では大崎の上がりを見張れなかった。
FW
19 ディサロ燦シルヴァーノ -(81分IN)
2トップの一角に入って前からボールを追いかけたが、時間が短くチャンスに絡む仕事はできなかった。
MF
26 滝 裕太 -(87分IN)
右MFとして入ったが、時間場短く、ボールを触る回数もわずかだった。
監督
ロティーナ 5.5
立ち上がりはプランしていた試合運びに導けず、そこからある程度持ち直させることはできたが、あっさりとした失点が多いという課題は改善しきれていない。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
【チーム採点・寸評】
神戸 6.5
立ち上がりから主導権を握りながら早い時間に先制点を奪い、その後は冷静な試合運びを継続。清水の逸機に助けられた面もあったが、攻守の噛み合わせが良く、勝ち切る力が出ている印象。
【神戸|採点・寸評】
GK
18 飯倉大樹 6.5
ピンチが多かったわけではないが、34分のサンタナのヘッドをセーブした働きは大きく、フィード面でも持ち味を存分に発揮した。
DF
24 酒井高徳 6.5
守備での1対1の強さやキープ力を見せつけ、武藤とのコンビで厚みのある攻撃を展開。サイドチェンジへの対応も早かった。
17 菊池流帆 6
球際や空中戦の強さはいつも通り。サンタナのポストプレーもよく抑えて、2試合連続完封に貢献した。
4 トーマス・フェルマーレン 6.5
前への守備でも裏へのボールにも読みの良さを生かして隙なく対応。速くて正確なパスでビルドアップも牽引し、存在感の大きさを示した。
19 初瀬 亮 6(84分OUT)
自分のサイドからチャンスを作られた場面はあったが、左に寄りがちなイニエスタと良い連係を見せ、先制点にも絡んだ。
MF
6 セルジ・サンペール 6(77分OUT)
派手な活躍はなかったが、ミスの少ない確実なプレーでチームに安定感を与え、ポゼッションで優位に立つ展開に貢献。
25 大﨑玲央 6.5
本職ではないボランチとして2試合連続の先発。シンプルにボールをさばいて攻守に安定したプレーを続けながら先制点を演出。終盤も守るだけでなく攻撃にも絡んで自ら2点目を決め、MOM級の働き。
MF
MAN OF THE MATCH
11 武藤嘉紀 6.5(84分OUT)
足の状態が万全ではない中でも力強いキープと鋭いドリブルで状況を打開し、攻撃を牽引。彼らしいニアへの飛び込みでJリーグでは6年ぶりのゴールを決め、試合の流れを作った働きは大きかった。
8 アンドレス・イニエスタ 6(HT OUT)
運動量や守備での貢献は少なかったが、キープ力とパスで組み立てを牽引。ファウルで足を傷めた場面が多かったこともあって前半のみで交代。
31 中坂勇哉 5.5(77分OUT)
左サイドにこだわらず幅広く動いてボールに絡んだ。ただ守備では対面の原を抑えきれず、後半はトップ下に移ったが攻撃を活性化できず。
FW
10 大迫勇也 6.5
中央はスペースがなかったが、幅広く動いてボールに絡む回数を増やし、確実につないで攻撃のリズムを作った。その中で武藤のゴールをアシストし、惜しいシュートも見せた。
交代出場
MF
22 佐々木大樹 6.5(HT IN)
守備でハードワークと粘り強い対応を見せながら、ドリブルで攻撃にアクセントを加え、最後は2点目をアシスト。スプリント回数も多かった。
MF
27 櫻井辰徳 -(77分IN)
サンペールに代わってボランチに入り、J1デビュー。守備を安定させながら、パスでカウンターにつなげる働きも見せた。
FW
9 ボージャン・クルキッチ -(77分IN)
シャドーの位置で組み立てに絡んでいったが、目立つプレーは少なく存在感は発揮できなかった。
DF
3 小林友希 -(84分IN)
投入と同時にシステムが変わり、3バックの左CBに。ゴール前を締めてクローザー役を果たした。
DF
23 山川哲史 -(84分IN)
3-4-2-1に形を変えた中で右WBに(酒井が左WBに移動)。球際で粘り強さを見せて最後を引き締めた。
監督
三浦淳寛 6.5
山口が不在の中、大崎のボランチ起用が当たり、堅実な試合運びに導いた。大迫や武藤が馴染んできて一発が期待できる中で、守備を安定させているのは大きい。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
取材・文●前島芳雄(スポーツライター)
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