女子代表国際親善試合
10月26日(土)
戦評
暫定的な体制の下、セットプレーと攻撃的な守備をテーマとして「日韓戦」に挑んだ日本は、準備してきたものを遂行し、4得点を挙げての大勝を収めた。
前半は立ち上がりに迎えた苦しい時間帯をしのぎ切り、圧のあるプレスから得意のボール保持へとつなげる。2トップの一角に入った清家貴子のワンタッチプレーで再現性のある攻撃を幾度も披露するも、ゴールが遠い。そうした中、用意していたセットプレーで先制点を奪取。これを皮切りに均衡が崩れると、わずか5分間でリードを3点に広げる予想外の展開に。
余裕が生まれた日本は後半に前線の大幅な入れ替えを行い、よりテストの色合いが濃くなる。それによって攻撃の勢いも衰え、追加点は谷川萌々子が挙げた1点にとどまったものの、最後まで無失点で締めくくったことは評価に値するだろう。
初招集となった遠藤優がデビューを飾ったことも前向きな収穫として挙げられる一方で、試合内容的に手応えを感じにくかったこと、U-20組に出番が訪れなかったことは心残りだ。それでも、今後の方針を探る上で間違いなく意義のある活動になったはず。ここから「なでしこジャパン」はどのような道を歩んでいくのだろうか。