女子代表国際親善試合
6月3日(火)
戦評
1戦目からプレー強度が格段に向上した日本は、ブラジルと互角以上の戦いを演じる。中央を締めて相手の勢いを外へ逃がし、球際では激しいチェックを見舞い、自由を与えない。セットプレーや自陣でのロストからピンチを招く場面は依然として散見され、結果的に2失点を喫したものの、間違いなく守備陣の気概は見られた。スピードへの対処法は課題として持ち帰りつつ、通用した部分は自信に変えて前に進みたい。
一方で、前半に訪れた立て続けの決定機を逃したことで敗れるという、定石通りの展開になってしまったことは大きな反省点だ。攻撃時の判断やパススピードの部分は前回から改善が見られたものの、中央からボールを逃がす術は最後まで見つからず、相手のプレスに手を焼く構図に変化はなかった。皮肉なのは、ビルドアップに辛抱強くチャレンジし続けたにもかかわらず、チャンスを作り出したのは速攻であったこと。「型」にこだわるのか、割り切って別のオプションで戦うのか、その意思統一をしておかなければ、似た状況に出くわした際に再度同じ運命をたどるだけだろう。
結果だけ見れば2連敗だが、短期間での修正力を一部見せられたのも事実。課題の洗い出しができたと前向きにとらえ、この遠征を成長の糧にしなければならない。