FIFAワールドカップ・アジア予選
3月30日(火)
戦評
日本の選手は、最後まで攻め込む姿勢を崩さずに「戦士」と形容しても過言ではないほどの姿を見せた。
序盤から日本が圧倒し、イージーミスをほとんど犯すことなく攻撃を仕掛け続けてワンサイドゲームを披露。南野拓実の「2次予選5試合連続」となるゴールで口火を切ると、その後も伊東純也や小川諒也が再三サイドを攻略し、加えて鎌田大地や大迫勇也らが大胆にも中央から守備網を破壊して前半だけで圧巻の5得点を奪う。
ありふれたチームであればここで攻撃の手を止める展開だが、今の日本は違う。公式戦の緊張感を崩さず、それぞれが代表での生き残りをかけて気持ちの入ったプレーを行い続ける。大迫はエースとしてのプライドを、途中投入の浅野拓磨は久しぶりの代表戦でのゴールをかけて戦い続け、チャンスを得た古橋亨梧や稲垣祥らもそれぞれ代表初ゴールを奪って負けじと見せ場を作る。
勝利のみを追い求める姿勢が結実し、最後までモンゴルに一瞬の隙すら与えないままゲームを締めた日本の姿に、拍手を送らない者はいないだろう。「完全試合」を見せつけて今後に期待を持たせる大勝を飾った。