AFCアジアカップ
2月3日(土)
戦評
3大会ぶりの王座奪還を懸けた日本の挑戦は、無情にもベスト8で幕を閉じた。
立ち上がりこそ両チームが高い強度で試合に入るも、イランには前回の疲れも残っていたか、日本が保持する展開で進んでいく。守田英正や久保建英が自由に顔を出す形で主に左サイドへボールを集めると、その左サイドを起点とした流れから先制。守備では前田大然を起用した効果が顕著に表れ、相手の反撃を間髪入れずに阻み続ける。
しかし、リードして迎えた後半は戦況が一変。シンプルな攻撃で攻め込むイランに対して日本は後手を踏み続け、振り出しに戻された後も修正できないまま時間が経過する。このまま延長戦へ突入して仕切り直しかと思われたが、今大会中に幾度もドラマを生んでいる後半アディショナルタイムに痛恨のPK献上。これを沈められ、日本は準々決勝で大会を去った。
大会序盤から課題とされていた決定力やゴール前での対応を改善し切れず、結果的にそれがあだとなった形だ。だが、明確な弱点が見つかった以上、それを乗り越えて前に進む以外に道はない。厳しい現実を突き付けられたが、再び地に足をつけ、来月に迫るワールドカップアジア2次予選へ向けて再スタートを切りたい。