U-24代表国際親善試合
3月29日(月)
戦評
「してやったり」の金星だ。
金曜日の対戦では相手の強度に苦しんだU-24日本だったが、今日はその強度で大きく上回った。板倉滉と田中碧のダブルボランチがタイトに寄せて相手の余裕を奪うと、マイボールのたびに最前線では林大地が裏へ走り込んでパスを呼び込む。その分だけ相手の最終ラインはズルズルと下がり、2列目の久保建英や相馬勇紀には余裕が生まれて単独突破のチャンスが到来。さらに、最終ラインの瀬古歩夢らが自慢のロングフィードで林に直接当てるシーンを幾度か見せ、これらの攻撃がボディーブローのように効いた。前半終了間際にその瀬古の「レーザービーム」から林が1対1を仕留め、待望の先制点を獲得する。
後半は、選手交代などで攻勢を強めた相手に一時は押し込まれるものの、板倉と田中を中心に冷静な守備対応を披露。中でも田中は持ち前のテクニックで相手を翻弄しながらゲームを支配し、相手はこの田中からボールを奪えない焦りといら立ちを徐々に募らせる。その隙にいずれも左CKから板倉が強烈なヘディング弾を2発たたき込み、今夜の勝敗の行方は確定。強豪を相手に3-0の完勝を収めて本大会への期待感を一気に高めた。