かわいそう!?バカにされ続けるモイズ監督
ニッカンサッカー 2014年12月11日 10:00配信
染み付いてしまったイメージとは恐ろしいものだ。
マンチェスターUの指揮官をわずか9カ月で解任され、スペインのRソシエダードに新天地を求めたデービッド・モイズ監督(51)。いまだに英メディアを中心にバカにされ続けていて、ちょっとかわいそうな状況となっている。
最近のネタは記者会見での同監督のスペイン語。ほぼ英語で会見に臨んでいるのだが「私はBチームの選手たちも何人かは知っている。何度か我々とトレーニングをしているから。2、3、4回くらいかな」と話した際、「2、3、4」の部分だけドス、トレス、クアトロとスペイン語を交えて話した。
当然、これはモイズ監督なりに、1日でも早くスペインに溶け込もうとしている努力の表れ。だがイジワルな英メディアは「モイズはスペイン語の上級クラス」(ミラー紙)「モイズ監督がスペイン語のスキルを見せつけた!」(デーリーメール紙)などと冷やかして報じ、動画投稿サイト・ユーチューブには、すぐさまこの会見の様子が何本もアップされた。
また就任初戦となった11月22日のデポルティボ戦では、ベンチ前から大声で選手に指示。テレビカメラには「ステファノ、ステファノ!」と叫ぶ同監督の姿が映し出されていた。だがRソシエダードには「ステファノ」という選手はおらず、当然「モイズ監督が架空の選手名を連呼」(ブリーチャーリポート)などと面白おかしい記事になってしまった。
その他、同じデポルティボ戦でスーツのズボンの股間あたりがやぶけているのを指摘されたり、スペインに行っても「ドジキャラ」「ダメキャラ」を払拭(ふっしょく)できないでいる。
個人的には、マンU監督時代の戦術的な古くささはいただけなかったが、それ以外はそんなに悪い人物ではないと思っている。日本人的には「香川真司を起用しなかった監督」というイメージが強いかもしれないが、現在、香川がドルトムントで見せているプレーを見ると、あながち「モイズ監督は間違っていた」とは言い切れない部分もある。
モイズ監督がRソシエダードの指揮官に就任してから、ここまで3試合。1勝2分けとはいえ、まだ負けなしが続いている。このまま無敗記録を継続し、メディアを見返してくれることをひそかに願っている。
【千葉修宏】