10歳児がスコットランド最優秀ゴール賞!?
ニッカンサッカー 2015年2月26日 10:00配信
スコットランドリーグの1月の最優秀ゴール賞を、なんと10歳の男の子が受賞した!
セルティックファンのこの男の子はジェイ・ビーティー君。1月17日に行われたハミルトン・アカデミカル-セルティック戦でのセレモニーで、PKを見事に決めた。
ダウン症を抱えるジェイ君が、GKの右側へ思い切ってシュートを蹴り込むと、ハミルトン・アカデミカルの本拠地ニュー・ダグラス・パークに集まった6000人の観衆からは大きな拍手が巻き起こった。
感動的なストーリーだが、普通なら話はここで終わりのはず。だが、ジェイ君のゴールに感銘を受けたスコットランドリーグ関係者がこの時のPKを、月間最優秀ゴール賞の候補に加えることを決定した。
するとなんと一般ファン数千人からの投票で、ジェイ君は10人の候補者中、断トツの得票率(97%)を獲得。見事1月の最優秀ゴール賞に選出された。
さらに、賞を発表したのは、ジェイ君あこがれの選手だった。08年から昨年までセルティックでプレーした、ギリシャ代表FWヨルギオス・サマラス(30=現アルヒラル)。
かねてジェイ君と交流のある同FWは、動画投稿サイト「ユーチューブ」で「ジェイ、ゴールを決めた君は、もう僕と一緒だね。最優秀ゴール賞を贈ることができてうれしいよ。本当によくやった。また会おう! アイ・ラブ・ユー」と手でハートを形作りながらアナウンスした。
ジェイ君の父マーティンさんも「自分の夢を実現できる人間はそうは多くない。でもジェイは私たちみんなの夢をかなえてくれています。これを実現させてくれたすべての人に感謝したい」と大喜びだった。
見ている多くの人を幸せな気分にさせた、スコットランドリーグの粋な計らい。プロスポーツの存在意義というのは、こういうところにあるのだろうと、強く考えさせられた出来事だった。
【千葉修宏】