【J1採点&寸評】神戸1-0C大阪|芸術的パス連発のイニエスタ!しかしMOMは決勝弾の日本代表アタッカーに
[J1・32節]神戸1-0 C大阪/11月23日/ノエスタ
【チーム採点・寸評】
神戸 7
前半からゲームを支配。決定機も多かったが、ビジャや田中順のシュートがポストに嫌われた。その中で古橋がいい仕事を見せた。
【神戸|採点・寸評】
GK
18 飯倉大樹 6
相手のシュート2本だった前半はピンチなし。後半は清武投入後にC大阪に押し込まれたがなんとか無失点。85分の藤田のミドルシュートをビッグセーブ。
DF
33 ダンクレー 6.5
前半は奥埜に仕事をさせず。ビルドアップではビジャへ鋭い縦パスも。後半はトップに入った柿谷の対応に苦しむも無失点を達成した。
25 大﨑玲央 6.5
3センターバックの左で出場。サンペールが上がったら中央に絞るなど好判断でシステムを維持。86分には高木のシュートをブロックした。
33 藤谷 壮 6(37分OUT)
丸橋に対応しながら何度も上下動を繰り返し、11分にはビジャへピンポイントクロスも。だが、37分に無念の負傷交代。
24 酒井高徳 6.5
全体的に松田とのマッチアップを制した。古橋がボールを持った際には彼を追い抜くことで相手の意識を自分に向かせるなど玄人好みの動きも。
MF
6 セルジ・サンペール 6.5
3センターバックの中央でプレー。最後尾で左右にボールを散らしながら、時には攻め上がるなどボールによく絡みながらリズムを作った。
5 山口 蛍 6.5
C大阪のパスコースを読んで、高い位置で潰してチャンスを広げた。76分には古橋の決勝ゴールをアシスト。代表ホットラインを見せつけた。
8 アンドレス・イニエスタ 7
直接ゴールには絡んでいないが、10分の古橋へのスルーパスに始まり、芸術的なパスを連発。積極的にシュートも狙い、相手の脅威となった。
10 ルーカス・ポドルスキ 6.5(90分OUT)
前半に何本か強烈なミドルシュートを放ち、相手の守備を絞りにくくするなどクレバーなプレーが目立った。積極的な守備も光った。
FW
7 ダビド・ビジャ 6.5(67分OUT)
引退表明後、初の公式戦。11分に藤谷のクロスからヘディングシュートを狙うなど果敢にゴールに迫った。54分のシュートはポストに嫌われた。
MAN OF THE MATCH
16 古橋亨梧 7
代表帰りで注目度が増して迎えた今節。スピードを活かして左サイドを制すと、76分には山口の鋭いパスを受けて決勝点。文句なしのMOM。
交代出場
FW
13 小川慶治朗 6(37分IN)
藤谷の負傷で急遽ピッチへ。本職ではない右SBでの出場ながら、豊富な運動量で勝利に貢献。79分にはイニエスタのスルーパスで抜け出す場面も。
FW
21 田中順也 6(67分IN)
ビジャと交代で1トップへ。古橋の決勝ゴールのシーンでは、フリーランで相手DFの意識を引きつけるなどベテランの味も見せた。
MF
27 郷家友太 -(90分IN)
ポドルスキと交代で、そのまま右シャドーに。ほとんどプレータイムがなく、評価なし。
監督
トルステン・フィンク 6.5
サンペールをセンターバックで起用し、ポゼッション率を高めるなど手腕が光った。思い切ってビジャを交代させるあたりの度胸も見事。
【チーム採点・寸評】
C大阪 6
シュート数は神戸23本に対してC大阪8本。数字通り、ゲームの主導権を握られた。それでも最後までファイト。敗れたが好ゲームとなった。
【C大阪|採点・寸評】
GK
21 キム・ジンヒョン 6.5
23本のシュートを浴びながら最少失点に抑えたのはさすが。古橋に1点は許したものの、その前の67分には古橋の強烈ミドルをはじき出した。
DF
2 松田 陸 5.5
スピードのある古橋と酒井、そしてイニエスタがいるサイドとはいえ、ほぼ守備に追われた。76分には古橋に交わされて決勝点も献上した。
3 木本恭生 6
CB2枚の間を狙ってくるビジャの動きに苦戦しながらもうまく対応した。ポドルスキの得意のカットインシュートにも反応。しぶとい守備を見せた。
14 丸橋祐介 6.5
前半はポドルスキとのマッチアップでヒートアップする場面も。後半は清武、柿谷、田中亜らとパス交換しながら左サイドで攻撃の起点になった。
22 マテイ・ヨニッチ 6.5
全体を通してビジャを最後に食い止めた印象。54分には山口のミドルシュートもブロック。ここまで競った試合になったのは彼のおかげ。
MF
5 藤田直之 6
結果的にイニエスタを捕まえきれなかった。だが、清武が入った後は、中盤の底からゲームを組み立てられるようになった。
7 水沼宏太 6(78分OUT)
前半はイニエスタに入るパスをインターセプトするなど守備で貢献。だが、攻撃面ではあまり機能せず。シュートも後半の2本に止まった。
11 ソウザ 6
前半から激しい守備で貢献した。86分にはフリーでのミドルシュートもあったが大きく外す。本来の能力を考えると及第点からは遠かった。
25 奥埜博亮 6(75分OUT)
開始9分にエリア内から惜しいシュートも。だが、シュートはこの1本だけ。なかなか前線で起点も作れず、75分に高木と交代した。
FW
8 柿谷曜一朗 6.5
前半は藤谷のオーバーラップへの対応などで見せ場は少なかった。だが、清武投入後はトップに入って躍動。61分には見せ場も作った。
18 鈴木孝司 5.5(59分OUT)
主に2トップの左でプレーしたが、なかなか存在感を示せず。シュートを1本も打てないまま、59分に清武と交代した。
交代出場
FW
10 清武弘嗣 6(59分IN)
鈴木と交代でピッチへ。左SH に入り、高いキープ力とパスセンスで試合の流れを引き寄せた。ケガ明けとしては及第点の働き。
MF
13 高木俊幸 6(75分IN)
奥埜と交代でそのまま2トップの一角に。82分には田中亜からのクロスを頭で合わせにいったが、わずかに届かず。
MF
32 田中亜土夢 6(78分IN)
水沼と交代で入り、左SH へ。高木へのピンポイントクロスや、スローインで柿谷への早いリスタートをするなど存在感を示した。
監督
ロティーナ 6
サンペールのセンターバック起用にも動じず。前半は相手のスペースを消して堅い守備を引き出した。だが、攻撃面では課題が残った。
取材・文:白井邦彦(フリーライター)
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。