【J1採点&寸評】磐田2-1名古屋|残留には導けずも大久保が意地の決勝弾!MOMは2点に絡む磐田アタッカー
[J1リーグ33節]磐田2-1名古屋/11月30日(土)/ヤマハスタジアム
【チーム採点・寸評】
磐田 6.5
球際の強さ、粘り強いプレスで中盤を支配。パス回しも淀みがほとんどなく、主導権を握った時間は名古屋を上回った。ゴール前でも無骨ながら熱い守備で1失点にとどめ、惜しくも残留はならなかったが、松本の先制点と大久保の決勝ゴールで10年勝利がなかった名古屋に快勝した。
【磐田|採点・寸評】
GK
1 八田直樹 6
好調を維持。素早いフィードでビルドアップをサポート。好セーブも見せた。1度は弾いたが押し込まれてしまった失点の責はなし。
DF
24 小川大貴 6
フィジカルの強さを見せ、球際で負けず、相手サイドバックにも仕事をさせなかった。クロスで大久保の決勝点をお膳立て。
25 大南拓磨 6
空中戦でも負けずにジョーを潰し、やっかいな2トップやシャドウの動きにも対応。惜しいヘディングシュートも。
33 藤田義明 6
めまるぐるしくポジションを変える敵攻撃陣によく対応。気の利いた位置取りとパスで攻撃のビルドアップも支えた。終盤は身体を張った。
13 宮崎智彦 6
高めの位置でプレーし足を止めずにセカンドボールをよくモノにしていた。攻め上がってのクロスの精度も終盤にかけてアップ。
MAN OF THE MATCH
MF
14 松本昌也 6.5(79分OUT)
ペナルティエリアの外から走り込むことでゴール前でフリーになりヘッドで先制点。チーム2点目もDFに当たったクロスのこぼれに反応した松本のシュートから。
30 上原力也 6
目立たないがダイナモとなる仕事ぶり。最終ラインをカバーし、ビルドアップに貢献。中盤での組み立てやプレスもきいていた。
23 山本康裕 6(71分OUT)
鋭い縦パス、スペースに走り込む味方への正確なラストパスなど展開力が光る。先制点のアシストをはじめプレースキックの質も高かった。交替には悔しそうな表情。
26 藤川虎太朗 6(62分OUT)
動き出しでスペースをつくり、スペースを見出し、フリーで入り込み敵陣をかき回す。迷いないその動きから60分に決定的なシュートを放つが相手GKに阻止され惜しくもゴールならず。
FW
39 ルキアン 6
シュートは混戦の中での1本だけだったが、ポストプレー、左右に流れる動き、最後まで前線からの守備を意識することでペース掌握に貢献した。
15 アダイウトン 6 (90+3分IN)
個でこじあけ決定的なシュートを放つなど、ドリブル突破は敵にとって厄介だったが、奪われがちでカウンターを浴びる危うさも。
交代出場
FW
22 大久保嘉人 6.5(62分IN)
ゴール前で相手がケアできない場所に入り込む嗅覚、予測力はさすが。起点となってパスを出して動き出し、ファーでとらえた今季初ゴールが決勝点に。
MF
40 エベシリオ 6(71分IN)
身体は重そうだったがプレーの質は高かった。球離れ、パススピード、判断、いずれも速く正確で終盤疲れが見え始めたチームを活性化させた。
7 田口泰士 ―(90+3分IN)
アダイウトンに代わり9試合ぶりの出場。クローザーを務めた。
監督
フェルナンド・フベロ 6.5
相手を攻め崩す力はまだ充分ではないが、短期間での立て直しの成果を見せた試合。プレスを含め整備された守備と、スムーズなパスワークで主導権を握り今季初の連勝。選手交替も奏功した。残留はならなかったが内容の良さは来季への光。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
【チーム採点・寸評】
名古屋 5.5
攻撃陣とボランチの間が空き、中盤で相手をフリーにさせたこと、セカンドボールへのアグレッシブさ球際の強度で相手より劣ったことで、主導権を握られる時間が長かった。終盤の2度の決定機も決められず敗戦。残留決定ならず。
GK
1 ランゲラック 6
失点場面は、反応が遅れたが相手のシュートコースがよく責を問うのは難しい。52分、60分に超ファインセーブを見せた。
DF
6 宮原和也 5
相手2列目の動きについていけず裏をとられる。攻め上ってもミスが多くややブレーキとなっていた。
17 丸山祐市 5.5
得点は巧みな位置取りでジャンプせずにCKをとらえた丸山のシュートのこぼれ球から。ルキアンをマークしたが、ラインが低すぎた。
20 中谷進之助 5.5
ニアに飛び込み相手DFとともに潰れることで得点をアシスト。守備ではアダイウトンの対応にやや苦戦した。
36 太田宏介 5
クロスの名手が攻め上がらないのは戦術的な理由か。アーリークロスや相手サイドバックの裏を狙う場面がもっとあっても良かった。
MF
2 米本拓司 5.5
序盤に惜しいシュート。終盤もペナルティエリアで決定機を演出したが、多くの時間は位置取りが低く前との距離が開き、中盤で相手にスペースを与えていた。
9 長谷川アーリアジャスール 6
3ボランチの右でスタートし途中2列目に。組み立てからフィニッシュに関わるプレーを見せた。味方シュートのこぼれに反応して同点弾。
21 エドゥアルド・ネット 5.5(64分OUT)
守備も配球もソツがなかったが、もう少し押し上げをコンパクトにしたかった。先制された場面では松本の動きへの対応が遅れた。
25 前田直樹 6
ゴールはならなかったが、裏への抜け出し、1フェイクで相手をかわすテクニックで敵守備を苦しめ決定機を演出した。
FW
7 ジョー 5
相手DFに封じられた。ボールも収まらなかった。74分のフリーの決定機を右に外したのは痛恨。
10 ガブリエル・シャビエル 6(90+2分)
前線でアグレッシブに走り回り攻撃に絡んだが、ラストパスが合わないなど天を仰ぐシーンが多かった。同点弾を呼び込んだCKは質が高かった。
交代出場
FW
32 赤崎秀平 5.5(64分IN)
E・ネットに替わり投入。シュートは打てなかったが、前への推進力を発揮してチームの攻撃姿勢を引っ張った。
MF
37 深堀隼平 ―(90+2分IN)
ピッチに入って3分後、米本からのラストパスを受けた超決定機のシュートを上に外す。決めていればヒーローだった。
監督
マッシモ・フィッカデンティ 5
4-3-2-1を採用したが、開始ほどなくして4-4-2にシステムチェンジ。それでも中盤にスペースを与えていることや、球際での劣勢は修正できず。前線の布陣をめまぐるしく変えたが終盤まで持ち前の攻撃の破壊力を出せなかった。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部