特別扱いされるメッシと猛タックルをくらうロナルド
ニッカンサッカー 2015年7月23日 10:00配信
アルゼンチンの英雄ディエゴ・マラドーナ氏(54)が先日、南米選手権優勝を逃した同国代表のエース、リオネル・メッシ(28=バルセロナ)を批判。「他の選手と同じように扱われるべきだ」と発言した。
1人の選手だけを中心にチームを作れば、その選手が不調であれば勝てない可能性が高まる。また、他の選手たちからねたみが生まれ、チームが分断されてしまうこともある。
そういう意味で言うと、メッシと並び、世界最高の選手と賞されるRマドリードのポルトガル代表FWクリスティアノ・ロナルド(30)は特別扱いはされていないのかもしれない。少なくとも、彼にものを言えるような勇敢なチームメートが存在するようだ。
米NBCスポーツ(電子版)は16日、Rマドリードのオーストラリア・キャンプの様子を映したビデオを掲載。ロナルドがチームメートに痛い目に遭わされた姿を伝えている。
それは、複数の選手たちがボールを回し、その輪の中にいる別の選手がボールを奪おうとする、通称「鳥かご」と言われる練習の最中に起きた。
ロナルドが冗談で、ポルトガル代表の同僚でもあるDFぺぺ(32)の背中を、自分の胸で突き飛ばした。すると、同DFが憤慨?。数秒後にはロナルドの右足に鋭いタックルを食らわせ、3度のバロンドール受賞を誇るレアルのエースをのたうち回らせてしまった。
映像を見る限り、大事には至らなかったようだが、NBCスポーツは「ロナルドは『ぺぺとはもめるな』という明確なメッセージを受け取った」とジョークまじりに報じている。
一方、バルセロナという欧州最強クラブの中でも、その存在が飛び抜けてしまっているメッシは、ある意味かわいそうだとも言える。
バルサが11年クラブW杯で来日した際、イニエスタやアウベスらは毎日街へくりだし、地下鉄にまで乗車して日本を堪能していた。メッシは混乱を恐れてか、ホテルのロビーですら、ほとんど出てくることはなかった。
バルサの重鎮だったシャビはクラブを去り、メッシに意見ができる人間は、また1人少なくなった。自分を批判的な目で見てくれる人がいないというのは不幸なことでもある。そういう意味でもメッシはマラドーナ氏の存在をありがたいと思うべきなのではないだろうか。
【千葉修宏】