【J1採点&寸評】FC東京1-1浦和|FC東京は2トップがまさかのアクシデント。MOMは先制弾の助っ人アタッカー
[J1・32節]FC東京1-1浦和/11月30日/味の素スタジアム
【チーム採点・寸評】
FC東京 5
立ち上がりの決定機逸が響き、D・オリヴェイラと永井の2トップを負傷で失う緊急事態。同点に追いついたが、ホーム最終戦で勝てなかったのは痛恨だ。
【FC東京|採点・寸評】
GK
33 林 彰洋 6
マルティノスの先制弾は強烈で、あれを止めろというのは無理だろう。試合を通してはそこまでミスがなく及第点には届くだろう。
DF
2 室屋 成 6
22分に魂のシュートブロック。29分にはスライディングタックルでパスカットと、気持ちのこもったプレーでファン・サポーターの心を掴んだ。
3 森重真人 6.5
ミスがなかったわけではないものの、前半から落ち着いていた。個のパフォーマンスで言えば、この日、チーム随一だった。
25 小川諒也 6
甘い対応もあったが、興梠からがっつりボールを奪うシーンも。攻め上がるタイミングは悪くなく、攻守にまずまず効いていた。
32 渡辺 剛 5.5
味方のセットプレーでは得意のヘッドでゴールを奪えず。負傷明けの一戦でノーゴールに抑えられず、悔しいホーム最終戦になった。
MF
7 三田啓貴 6(77分OUT)
永井に合わせた8分のスルーパスは見事。68分にはCKから同点ゴールを奪うきっかけを作るなど、意欲的なアクションが目立った。
8 髙萩洋次郎 5
10分に三田のCKに合わせたヘッドは惜しくも枠外。前半アディショナルタイムのイエローカードも悪い印象で、安定感を欠いた。
10 東 慶悟 5
疲労のせいか、前節の湘南戦に続いて前半は動きにあまりキレがなかった。後半に持ち直したものの、インパクトは薄かった。
18 橋本拳人 5
鋭い出足で浦和にプレッシャーも、攻撃の局面ではプレー精度が少し低く……。65分のヘッドはせめて枠に飛ばしてほしかった。
FW
9 ディエゴ・オリヴェイラ 5.5(42分OUT)
5分、6分と立て続けに決定機をフイに。ホーム最終戦でまさかの負傷交代……。涙を流しながらピッチを去る姿に同情を覚えた。
11 永井謙佑 5(57分OUT)
8分のシュートは相手DFにブロックされ、16分のチャンスでは右足でミートできず。57分に負傷して交代というやりきれない結末に。
交代出場
FW
27 田川亨介 6(42分IN)
無念の?・オリヴェイラに代わってFWの仕事を託される。「男になれるか」というシチュエーションで貴重な同点弾を叩き込んだ。
MF
17 ナ・サンホ 5.5(57分IN)
負傷の永井に代わって2トップの一角に。豪快なシュートで同点ゴールを生み出したが、試合終盤には頭を抱えたり、天を仰ぐシーンも……。
MF
21 ユ・インス -(77分IN)
後半途中から左サイドハーフを担当したが、79分のシュートをふかしてしまったのは残念。その後も決定機を作れなかった。
監督
長谷川健太 5.5
2トップの負傷交代という不測の事態を乗り越え、どうにか引き分けた。采配で局面を動かすのは難しい試合だった。
取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
【チーム採点・寸評】
浦和 6
序盤から劣勢を強いられるもしぶとく守り、39分に山中のシュートのこぼれ球につめたマルティノスのゴールで先制。後半にCKから痛恨の失点を喫するも、最少失点にとどめ勝点1を積む。残留を大きく引き寄せた。
【浦和|採点・寸評】
GK
1 西川周作 6.5
5分、6分と立て続けにD・オリヴェイラの決定的なシュートをストップ。相手に流れを渡さない、大きな仕事だった。
DF
4 鈴木大輔 5.5
度重なるピンチにも落ち着いて対応。空中戦ではほとんど負け知らずで、クロスをことごとく撥ね返していたが……。失点シーンではゴール前を空けてしまった。
5 槙野智章 5.5
高くポジションを取る山中の背後をカバーするのに苦心。D・オリヴェイラや永井の飛び出しについていけずにシュートチャンスを作り出された。
31 岩波拓也 6
対面した東や小川との激しいマッチアップは非常に見応えがあった。相手のサイド攻撃の勢力を削いだ点は評価できる。
MF
6 山中亮輔 5.5(76分OUT)
39分の先制点につながったミドルシュートは強烈。ただ、試合を通して見ればどこか空回りしていた様子。パスは味方につながらず、守備ではラフプレーが目立った。
8 エヴェルトン 5
自陣ペナルティエリアから敵陣深くまで、広範囲に渡って走り回った一方で、ボールホルダーと対面した時の緩さは気になった。
16 青木拓矢 6
守備に負われていた前半とは打って変わり、後半は中盤の後方から的確にパスを捌いて、攻撃のリズムを作り出した。
46 森脇良太 6(74分OUT)
エネルギッシュにアップダウンを繰り返し、攻守に厚みをもたらしていた。地味ながらも悪くない働きだった。
MF
10 柏木陽介 5(79分OUT)
ボールを持てば違いを作り出したが、いかんせんその機会が少なすぎた。大きなインパクトは残せないまま、試合を終えた。
MAN OF THE MATCH
11 マルティノス 7
GKのはじいたボールに素早く反応して値千金の先制ゴールを奪う。見事先発起用に応えてみせた。後半にも積極的に仕掛け、相手の脅威になった。
FW
30 興梠慎三 5.5
スタートは1トップで、途中からシャドーに入ると、積極的にパスを引き出してチャンスメイクにも尽力。ただ迫力を欠いていた。
交代出場
MF
27 橋岡大樹 5.5(74分IN)
ゴールキックのほとんどを競り勝ち、前線にボールをつなげた役割は素晴らしい。欲を言えば、もっと決定機に関わりたかった。
MF
41 関根貴大 -(76分IN)
パスを受ければ、果敢に突破にトライし、守備となれば全速力で帰陣する献身性が光った。やや勢いが落ちかけていたサイド攻撃を活性化した。
FW
7 長澤和輝 -(79分IN)
上下左右に精力的に動き、パスを引き出した。ボールを受けてからのアイデアは乏しかったものの、タメを作れたのは大きい。
監督
大槻 毅 6
マルティノスの先発起用が当たり、見事に先制点を奪う。ハーフタイムには「攻撃の終わらせ方で相手のカウンターの形が決まる」とリスクマネジメントを強調し、流れでは失点を許さなかった。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。