【J1採点&寸評】横浜3-0FC東京|3発完勝で悲願のリーグ優勝! MOMは守備でも奮闘したアタッカー

[J1第34節]横浜3-0FC東京/12月7日/日産ス
【チーム採点・寸評】
横浜 7
開始直後は相手の勢いの前になかなかリズムが掴めなかったが、徐々に盛り返し、前半のうちに2点を先行。後半は朴の退場でひとり少なくなるも、勝負を決める3点目をゲット。攻撃的なチームらしく、3-0で完勝。11戦無敗、7連勝で頂点に立った。
【横浜|採点・寸評】
GK
1 朴 一圭 6.5
23分の永井との1対1をビッグセーブ! ハイラインをハイラインでなくす勇気を持った飛び出しは、もはや職人芸。だが、永井へのファウルで退場処分。無念の想いでピッチを退くも、及第点以上の働きぶりだった。
DF
27 松原 健 6
FC東京のハイプレッシャーにやや戸惑う。ただ、それも最初だけ。味方のパスコースを作る的確なポジショニングは秀逸だった。
13 チアゴ・マルチンス 6.5
「危ない!」と思う時に、だいたい背番号13の姿が。自慢のスピードでことごとく相手のチャンスを潰した。
44 畠中槙之輔 6.5
いつにも増して、先手を読んだインターセプトでゴールを死守。機を見た攻め上がりで攻撃に厚みを加えるプレーも。
5 ティーラトン 6.5
思い切りの良いミドルシュートは相手に当たって軌道が変わるも、そのままゴールマウスに吸い込まれ、チームを勢いづかせる値千金の先制弾を挙げる。中盤やウイングの選手との好連係で左サイドから効果的な攻め上がりも見せる。55分の右足シュートは枠を外れ、後半はややパスが乱れたが、マイナス面を上回るパフォーマンスだった。
MF
8 喜田拓也 6.5
持ち前のボール奪取力を随所に発揮。中盤の少し深い位置でスタンバイし、ビルドアップでも確実性の高いプレーを見せた。
33 和田拓也 6(90+1分 OUT)
ミスはあった一方で、主に守備面で好プレーも。久々の出場だったが、チーム戦術をよく理解し、ポゼッションで貢献した。
MF
9 マルコス・ジュニオール 6(67分 OUT)
エリキのチーム2点目をお膳立て。前からの守備もサボらず。精力的かつ利他的な振る舞いでチームの勝利に貢献した。
FW
23 仲川輝人 6.5
相手の執拗なマークに手を焼いて、期待されたゴールもなかった。それでも、この日は献身的なディフェンスで奮闘。労を惜しまないプレスバックと素早い戻りで守備陣を助けた。
17 エリキ 6.5 MAN OF THE MATCH
敵に寄せられても、慌てず、冷静なフィニッシュで追加点。2列目、3列目を活かす効果的なポストプレーも。高い位置から相手にプレッシャーをかけるなど攻守で頼りになった。
28 マテウス 6(61分OUT)
マイボールにすれば、左サイドから強気にドリブル突破を試みる。後ろを向かされることもあったが、十分に脅威を与えた。
途中出場
FW
11 遠藤渓太 6.5(61分IN)
マテウスとのいつもの交代で、いつもの左サイドに入る。長い距離をドリブルで突き進み、絶妙な切り替えしから左足シュートをねじ込み、勝負を決める3点目!
GK
34 中林洋次 6(67分IN)
朴の退場を受けて、急きょピッチに。クロスに飛び出してボールに触れなかったシーンもあったが、それ以外は安定したセービングで失点を許さず。
MF
26 渡辺皓太 ―(90+1分IN)
プレータイムは限られていたが、しっかりとクローザー役を全うした。出場時間が15分未満のため採点なし。
監督
アンジェ・ポステコグルー 7
朴の退場でも慌てずに対処。最後まで攻撃的な姿勢を貫き、就任2年目で15年ぶりのリーグ優勝に導く。
[J1第34節]横浜3-0FC東京/12月7日/日産ス
【チーム採点・寸評】
FC東京 5.5
試合の入りは良かった。相手を押し込み、惜しい場面も作ったが、時間の経過とともに主導権を握られて、前半で2失点し、後半に3失点目も献上。相手GKが退場となって数的有利な状況も、それを活かせず。4点差の勝利が必要だったが、1点も奪えなかった。
【FC東京|採点・寸評】
GK
33 林 彰洋 5
痛恨の3失点。ファインセーブもあったものの、横浜の圧力ある攻撃の前に、懸命のセービングも及ばなかった。
DF
14 オ・ジェソク 5.5
マテウスと激しくマッチアップ。粘り強いディフェンスは見せた一方で、効果的な攻撃参加は多くなかった印象だ。
32 渡辺 剛 5
19分の危ない場面は鋭い反応で阻止。横浜の素早い仕掛けにも対応していたが、遠藤の突破は止められずに3失点目を許す。
3 森重真人 5.5
球際で強さを発揮。優れた危機察知能力でピンチを未然に潰したが、相手の攻撃に振られるシーンも。68分の至近距離からのFKは枠を捉えず。
25 小川諒也 5.5
2失点目はエリキに寄せたがストップできず。キレのある動きでエネルギッシュに戦ったが、流れを引き寄せられなかった
MF
18 橋本拳人 5.5
ボールを奪い、展開と、アグレッシブにプレー。中盤の攻防で気持ちのこもったプレーも、結果を得るにはいたらず。
45 アルトゥール・シルバ 5.5(59分OUT)
攻撃でも守備でも気の利いたプレーで存在感を発揮。中央から推進力あるプドリブルで局面を前に進めたが、ゴールにはつながらなかった。
MF
10 東 慶悟 5(HT OUT)
ティーラトンのシュートに必死のディフェンスも防ぎ切れず。前に出ても、横浜のタイトな守備を崩せなかった。
8 髙萩洋次郎 5.5
スペースに顔を出してボールを受け、攻撃のリズムを作る。ゲーム終盤になっても良質なパスを配給したのだが……。
17 ナ・サンホ 5(HT OUT)
松原の対応に追われて、攻撃面ではほぼ仕事ができず。これといった見せ場を作れずに、ピッチを退いた。
FW
11 永井謙佑 5.5
スタートから快調に飛ばす。しかし、23分の決定機は相手GKに止められ、38分のチャンスも決め切れず。後半はシュートゼロに終わった。
途中出場
FW
27 田川亨介 5.5(HT IN)
後半の頭からピッチに入り、永井と2トップを組む。ゴールに向かうプレーで攻撃を活性化も、奏功せず。
MF
21 ユ・インス 5(HT IN)
田川とともに後半から途中出場。ラフプレーでイエローカードをもらうなど、気持ちが空回りしてしまった感あり。惜しいシュートはあったが。
MF
7 三田啓貴 5.5(59分IN)
入ってすぐのCKでは質の高いボールをけり込む。テクニカルな足技で流れを引き寄せようとしたが、思うような成果は得られず。
監督
長谷川健太 5
試合序盤から点を取りに行く狙いは見て取れ、実際に自分たちの時間を作れてはいたが、もう一押しが足りなかったか。逆転優勝はならなかった。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)