武藤もこうなる!?5度期限付き移籍した男
ニッカンサッカー 2015年4月23日 10:00配信
2011年にアーセナルと契約しながら、来季からようやく同クラブでプレーできる見通しとなった男がいる。
ブラジル生まれのFWウェリントン・シウバ(22)。ネイマール(バルセロナ)の次にブレークする男として一部で話題となったことはあったが、これまでの道のりは決して簡単なものではなかった。
11年にフルミネンセからアーセナルへ、350万ポンド(約6億3000万円)で移籍。だがA代表歴のない当時10代の若者に英国労働許可証はおりなかった。そのためシウバは期限付き移籍を繰り返した。10-11年のスペイン1部レバンテを皮切りに、翌11-12年は同2部アルコヤノ、12-13年は同2部ポンフェラディーナ、13-14年は同2部ムルシア、そして今季は1部のアルメリアとスペインのクラブでプレーを続けた。
そんなシウバが4月14日、自身のツイッターに喜びの声を記した。そこには「Lo bueno tarda en llegar, pero llega y lo recibo con la mayor satisfacción del mundo. Nacionalidad española !!(良いことはゆっくりと訪れる。でも最高に満足できることがやってきた。スペイン国籍!)」とつづられ、スペインのパスポートの写真が添えられていた。
そう、シウバは5チームを期限付き移籍するうちに、スペイン国籍を取得。晴れて、EU圏内の選手の登録には制限がないイングランドでのプレーが可能となったのだ。
最近ではチェルシーが、東京の日本代表FW武藤嘉紀(22)へ獲得オファーをしたことが話題となっている。だが労働許可証を得るには、過去2年間の代表戦の出場率が75%以上であるなど厳しい規定がある。チェルシーと契約してもすぐにイングランドでプレーできる可能性は極めて低い。
武藤は現時点でシウバと同じ22歳。さすがに5チームも期限付き移籍をすることはないだろうが、年齢的な猶予があったアーセナル契約当時のシウバとは立場が違う。自分の思い描く未来へ向け、武藤には最善の選択をしてほしいと思う。
【千葉修宏】