絶不調チェルシーは練習場でのジョークを禁止
ニッカンサッカー 2015年9月24日 13:00配信
開幕5試合で1勝1分け3敗と、いきなりつまずいたプレミアリーグ王者チェルシーが、泥沼に入り込みそうな雰囲気を漂わせてきた。英ミラー紙(電子版)によると開幕5戦で勝ち点4は、2部にいた88-89年シーズンに開幕6試合で勝ち点わずか3だった時以来のワースト記録だという。
そんなチェルシーが、チームの流れを変えようと、練習場に新たなルールを設けた。英テレグラフ紙(電子版)が報じたところによると、選手たちがジョークを飛ばしたり、ふざけたりすることが全面禁止になったという。
チェルシーは11日のエバートン戦に1-3と惨敗した後も、緊急ミーティング等は行っていない。そんな中でモウリーニョ監督は練習の雰囲気を変えることが、好結果につながると判断したようだ。13年に同監督が復帰して以来、冗談を飛ばしながら、和気あいあいとプレーするのがクラブの練習の特徴だったが、もう悠長なことは言っていられないということか。
だが、これは一歩間違えれば、不調ぶりを悪化させることにもつながりかねない。メトロ紙(電子版)のインターネット投票でも55%の読者が「ジョーク禁止はチーム浮上にはつながらない。むしろもっとジョークが必要」に票を投じ、懸念している(15日午後5時現在)。
プロスポーツの世界で「なんとなく不調」ということはあまりない。チェルシーについていえば、昨季優勝したメンバーがほぼそのまま残り、レギュラー陣を脅かすような新加入選手を獲得できなかったことが、チームの停滞を招いているといえる。
セスク、マティッチのボランチコンビや、DFイバノビッチ、テリーらは調整不足の感が否めない。言い方は悪いが優勝したことで安心してしまい、プレシーズンの調整がどこかゆるいものだったのかもしれない。とすれば逆に、シーズン中に徐々に彼らのコンディションが上がり、チーム力も自然と上向きになる可能性もある。
ともかく、ピリッとした雰囲気の中で練習するのは大いに結構だが、授業中の小学生のような「おふざけ禁止令」に、選手たちが反発し、チームがバラバラにならなければいいのだが…。
【千葉修宏】