選手の恋人は、腕が折れたってガマン?
ニッカンサッカー 2015年9月3日 10:00配信
下部リーグのサッカー選手を恋人に持つ女性が、涙ぐましい忍耐力で苦痛の2時間を耐え抜いた。
楽しいはずのサッカー観戦が痛みとの戦いとなってしまったのは、8月15日のイングランド4部・ノーサンプトン-エクセター戦。テレグラフ紙(電子版)など複数の英メディアによると“事件”は試合前のウオームアップ中に起きた。
シュート練習をおこなっていたエクセターのFWデービッド・ウィーラー(24)がキックをミス。スタンドにボールを蹴り込んでしまった。
これが、アウェーのノーサンプトンにまでわざわざ応援に訪れていた同選手の恋人アリス・ウッディアットさん(24)の左腕を直撃した。
普段は体育教師をしているアリスさんは左手首に激痛を感じながらも「デービッドは、シュートが私に当たったことに気付いていなかったし、騒ぎを起こしたくなかったから」と、スタンドにとどまることを決意した。
あまりの痛みに、ハーフタイムを過ぎたころには「どの程度ひどいケガかは分からなかったけど、さすがに何かやってしまったとは思った」というアリスさん。それでも試合終了まで応援をまっとうし、その後、骨折と診断されたという。
アリスさんが恋人のために痛みを我慢し続けたのに対し、知らない間に彼女を骨折させていたウィーラーも「アリスは痛みを感じさせない表情で座っていたから、シュートが当たったとは分からなかった。でも痛みの中で1試合見続けたなんて本当に驚いた。ずっと僕をサポートしてくれて、本当に幸せだよ」と感謝した。
名選手の陰には、できたパートナーがいるというのはどの競技でも、どこの国でも同じ。はたしてウィーラーくんも、アリスさんの応援を受け、上位リーグへとステップアップできるだろうか。
【千葉修宏】