アビスパ福岡がデータマーケティング!?プロが手掛けるファン獲得の新戦略の裏側(後編)
2018年9月7日 11:15配信
アビスパの経営を安定化させ、強豪クラブにする
−サッカー用語でいうオンザピッチのところのデータではなく裏側の、そもそもお客さんを増やさないといけないという点に目をつけているところはまだ少ないのではないでしょうか。
そうですよね。もともと私の出自がコンサル業界だったり、今で言うと会社のボードメンバーだったりと、全体的に会社を見たり、裏側から見たりというところもあると思いますが、どんな業界や商材・サービスであれオペレーションをいかに効率よくやるかとか、マーケティング・ブランディング的な観点って必要だと思ってます。
新卒で僕はフューチャーアーキテクトという会社に入社しました。あそこはスカウティングシステムを2003年ぐらいから出していて。それを導入したチームが、かなり結果を残すようになっていたんです。それを見て、システムやデータ活用とスポーツクラブの親和性を実感はしていました。
お客さんを増やさないとクラブ経営が成り立たない、良いチームができないっていうのは、最近だと横浜DeNAベイスターズのスポーツマーケティングの話が有名ですが、徹底的にお客様のことを知って、球場を作り替えたりイベントやったりしている裏側にデータやシステムの力が大きく関わってます。
−なかなか表に出てこないところですよね。
まあそうですよね。スポーツやエンターテイメントの世界ってどうしても舞台に立つ人が日の目を見ますよね。改めて僕は裏方が好きだというのを感じましたね。
−今の仕事の中で、そういった裏方のやりがいみたいなところはどのような部分になりますか?また、どういう世界を作っていきたいかという点も重ねて教えてください。
正直これから、ですね。スポーツ業界はまだ、データとかマーケティングの観点を深く持っている人が少数派な世界だと思うんです。だからこそ、そこにすごく介在価値があると思っています。
これは“知ってるか知らないか”の世界じゃないですか。お客さまをクラスターに分けて、それぞれにメッセージを分けて、コミュニケーションを変えて、頻度を変えて…という基本的な構造を、実現した時に大きな成果や違いがでると思います。これは「b→dash」を導入していただいている他の企業・業界でもそうでした。なのでスポーツ業界に「b→dash」を持ち込んでも、良い成果が出るだろうなと思っていますし、その成果を見られることが今は楽しみです。
僕もいちビジネスマンとしてスポーツクラブを見たときに、「稼ぐ」という基盤の安定というのは本当に生命線だと思っています。お金がなくて潰れるところなんていくらでもある。ですから、「b→dash」を通じてアビスパの経営を安定させ、そこから強豪クラブにしていくというロマンとソロバンの両立する世界作りに寄与できたらな、と思っています。
文=河合晴香
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