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Q.名波監督が好きな、海外のサッカー選手は誰ですか?
元フランス代表のジネディーヌ・ジダン(レアル・マドリードCF監督)は現役時代からの憧れの選手です。彼は僕と同級生で、今は僕と同じ…といってもレベルは全く違いますが監督業をやっていて、現役時代は4度対戦しましたが「ジダンよりうまい選手は世界中を見渡してもいないだろう」って思った記憶があります。特に技術面で自分の体の使い方をすごく理解した上で、ボールを置く位置やパスの角度を作っているのを、本当に尊敬の眼差しで見ていました。またテレビなどでワールドカップなどの映像を見ても「ああ、やっぱり一国一城の主だな」ってプレースタイルはすごいなってずっと思っていました。また、今の現役選手で言えば…リオネル・メッシ(FCバルセロナ)は本当にスーパー、スペシャルな選手だと思いますし、彼のチームメイトで僕の現役時代と似たようなポジションをやっているアンドレス・イニエスタ(FCバルセロナ)も、一緒にプレーをしたらどれだけすごいんだろうなって思います。基本的に僕は、同じピッチに立った時に自分をいかに活かしてもらえるか、その選手がどのくらい僕をうまくプレーさせてくれるのか、ってことを考えるので。だからこそ、クリスティアーノ・ロナウド(レアル・マドリードCF)のように、「俺にボールを出せよ」っていうタイプの選手にはあまり魅力を感じません。
Q.ジュビロ磐田の試合のどんなところを観れば、サッカーがうまくなりますか?
『どんどん積極的にチャレンジしていくこと』ですね。うちのチームでは『トライ&エラー』をコンセプトの1つに掲げていますが、大人だろうが子供だろうが関係なく、フッと閃いたことをプレーで表現できるようにすることはとても大事だと思います。またドリブルするな! とか、パスするな! とか左足を使え! とか、いろんな指導をされるはずですが、まずは自分の好きなプレーでトライしてみればいいと思いますし、僕自身も小学校の時は、ずっとそこを意識していました。
Q.中村俊輔選手のスゴいところは、どんなところですか?
25時間、サッカーのことを考えているところです(笑)。おそらく、僕以上に映像も観ていますし、ボールも蹴っていますし…休みもなかなか休まない(笑)。彼は今、横浜に自宅があって、そこから通ったり、こちらで一人暮らしをしたりしていますが、ずっと僕と社長に「敷地内にあるアカデミー寮に僕も入れてほしい」って言っているんです。もちろん、そうなればユースの選手にはものすごい刺激になるのはわかるのですが、ダメだと言っています。なぜなら、休みの日もボールを蹴っちゃって、休まないから(笑)。彼とは現役時代も日本代表として同じチームでプレーしましたし対戦相手としても戦いましたし、監督になってからも相手チームとして対戦し、今は味方選手になりましたが、1つ言えるのは、「サッカー小僧だな」と。それ以上でもそれ以下でもない。サッカーが好きすぎて周りの人たちが困るだろうな、って思います。
Q.小学生ですが、何を練習すればいいですか?
小学生時代は、ボールが飛ばないとか、ボールが浮かないとか、そういう悩みは一切気にしなくていいというか。体ができてきて、筋力がついてきたら勝手にボールは浮くし、飛ぶようになるので、それよりもまずは体の作り方や走り方、ボディバランスを意識しつつ、ドリブル、パス、そしてボールコントロールをしっかり磨いてください。
Q.フォワードですが、川又堅碁選手のどんなところを見ると参考になりますか?
1つは目立つところですね。これは冗談ではなく、ストライカーというのは自分の存在意義というか、存在価値をスタジアム全体に知ってもらうのが非常に大事だから。「あそこにエースがいるんだ」となれば、相手は警戒するし、相手のサポーターも嫌がるし、味方にとってもよりわかりやすいターゲットになるという効果もありますしね。背が大きいとか、髪が金髪とか、スピードがあるとか、技術があるとか、どんな特徴でもいいので、とにかくまずは自分の存在意義、存在価値を示す努力をして欲しいです。

Q.ドリブルがうまくなるにはプロ選手のどこを見ればいいですか?
細かく言えば、ボールタッチの時に足のどこでボールを触っているか、どのくらいの力加減で触っているのか、100%のスピードの時はどれくらい体からボールが離れているのか、などですね。スピードを出そうとする時はぐっと体が沈みますが、その沈み具合いや、相手が出してくる足に対してどうやって足を抜いているか、なども参考にしてもらいたい。といっても、パッとみて理解するのは難しいはずなので、スロー再生などを活用しながら観てもらいたいと思います。僕も小さい頃は、フランスリーグで活躍した元ウルグアイ代表のフランチェスコリのドリブルをよく観ていました。結果的には中学生になるまでに「ああ、俺はドリブルはダメだ。フランチェスコリにはなれない」と見切りましたが(笑)。
Q.キーパーとして上達するには、誰のプレーを見ればいいですか?
それこそDAZN for docomoを活用してもらって、ヨーロッパのリーグでプレーしているゴールキーパーのプレーを見るべきだと思います。日本人にもすばらしい選手はたくさんいますが、とりわけキャッチングにこだわっているのはヨーロッパの選手なので。その『キャッチング』にどういう有益性があるかと言えば、何より、自分たちがマイボールの状態からゲームを再開できることだと思います。仮にパンチングクリアをすれば、ルーズボールを五分の状況で競り合わなければいけなかったり、クリアしたボールがコーナーキックになれば必ず相手ボールから始めることになりますが、キャッチングすれば必ずマイボールから始められますからね。それがフィールドの選手たちに与える安心感を考えても、そう思います。
Q.今、注目している選手はいますか?
日本人選手でいうと、柴崎岳選手(ヘタフェCF)や大島僚太選手(川崎フロンターレ)、昨年までジュビロに在籍していた川辺駿選手(サンフレッチェ広島)など、今年開催されるワールドカップのロシア大会ではなく、その次の2022年のカタール大会の時に中心選手でいて欲しいなと思う選手は何人かいます。そういった選手がここから先どういう成長をみせるのかをDAZNで見るのも楽しみだし、もっといえば2022年までの4年間の間に、僕が預かる水色のチームに入れたいなって思っています(笑)。
Q.海外のリーグは、どのリーグを見ると参考になりますか?
どのリーグもそんなに大差はないだけに、いろんな試合を観て「このゲームに感じるものがあった」とか「面白いプレーがあったな」ってことを見つける作業だけでも十分だと思います。だからこそ僕は『垂れ流し』で映像を観るのも、すごく有効だと思っています。
Q.動画で見た選手のプレーを真似するのはいいことですか?
めちゃめちゃいいことです。まずはそこから全てが始まると言っても過言ではありません。実際、僕もマラドーナがスパイクのポイントに紐を引っ掛けて結んでいるのを見て、真似しましたが、いまプロとしてプレーしている選手もほとんどが、小さい時はそんな風に憧れから始まったはずです。そう言えば、僕が生まれ育った静岡県には、澤登正朗さんというすごいレジェンドがいたのですが、僕もノボリさんが高校サッカー選手権でしていた手袋を買いに藤枝市の実家から清水市まで買いに行きましたからね(笑)。そうやって、まずは外的要素を取り入れて、そこをパーフェクトにしてから、じゃあプレーを真似よう、ということで十分だと思います(笑)。





